みかん先生のレオパ講座
レオパ

ヒョウモントカゲモドキが口をパクパクしていたり身体を震わせていた時【飼育の疑問】

ヒョウモントカゲモドキを日々観察していると最近妙に口を頻繁にパクパクと開いたりする時がありませんか?

今回はその現象について考えられる事を解説していきます。

そのパクパクはもしかすると病気かも

ヒョウモントカゲモドキがかかりやすい病気の一つにくる病(骨軟化症)という物があります。

この病気は骨が形成できずに変形したり、骨が折れてしまう病気です。

この病気は骨の形成異常がメインで記載されている事が多いですが、外見でわかる症状の中には

  • 口を頻繁にパクパクさせる
  • 身体をブルブル震えさせる
  • 拒食

と言った症状が前段階として現れる事があります。

この中の2つ以上が当てはまるようであればくる病を疑った方が良いでしょう。

くる病

くる病は基本的にカルシウム・ビタミンD3と言った栄養素が体内で不足する事で発症する病だと言われています。

レオパはくる病にかかりやすい時期があり

  • 成長のために栄養が必要な未成熟個体
  • 産卵のために栄養が必要になる繁殖シーズンの雌個体

これらは通常より成長のためや卵の形成のために大量のカルシウムを使用するため、結果としてカルシウムが不足してしまう可能性が高くなってしまうのです。

症状として

  • 口をパクパクさせたり、そのパクパクと同時に鳴き声のような音を発する。身体の手足や、体全体をブルブルと痙攣させる、拒食と言った症状があり、中でも厄介なのが骨が柔らかくなってしまう症状があると言う所です。

最初のうちは見た目では判断出来ませんが、進行するとともに手足の骨が身体を支えきれずに骨折してしまったり、顎の骨が柔らかくなり、口が開いた状態のままになってしまったりしてしまいます。

身体全体の骨が柔らかくなり変形するので、身体の一部に歪みが出来たりします。

くる病の原因

  • 成長期や産卵期のカルシウム・ビタミンD3不足

くる病の症状

  • 手足や身体をブルブルと痙攣させる
  • 口をパクパクする
  • 拒食
  • 骨が柔らかくなり変形や骨折する

変形した骨は治療を行っても元の形に戻る事はないと言われています。

なので骨が変形してしまう前に前もって対策をしてあげる事が重要です。

くる病かどうかを確定させるには素人では判断するには難しいため、動物病院でレントゲン、血液検査などで獣医の方に判断してもらうしかありません。

もし症状に心当たりがあれば病院を受診し、しっかりと検査してもらうべきでしょう。

カルシウムとビタミンD3摂取する重要性

ヒョウモントカゲモドキにとってカルシウムビタミンD3骨の成長や維持していくために使用する重要な栄養素です。

カルシウムはビタミンD3と結合する事により体内に吸収されやすくなります。

カルシウムだけ摂取していても、ビタミンD3の摂取量が少なければうまく体内に吸収されないため、どちらもバランスよく摂取する事が重要だと言われています。

栄養素が不足しているかどうかは、外見だけで判断するのは難しく、症状が出る前に飼育環境を見直して、不足しているかどうかを予想しましょう。

自宅の環境から判断する

①餌の内容

ヒョウモントカゲモドキの主食はコオロギミルワーム等の昆虫だと思います。

昆虫は基本的にカルシウムの栄養価が低く、カルシウムの吸収を阻害するリンが多い傾向があります。

ダスティング、ガッドローディング等が行われていない場合はカルシウムやビタミンD3が不足している可能性が考えられます。

②太陽を浴びさせているか

  • ケージを太陽光が当たるような所に設置
  • 日光浴をする機会

どちらかを行っていますか?

生き物は日光から出る紫外線を浴びる事でビタミンD3を体内に生成する事が出来ます。

ヒョウモントカゲモドキは夜行性トカゲなので、フトアゴヒゲトカゲなどのように昼行性トカゲと比べれば必要な紫外線量は少ないですが、少しは紫外線を浴びる必要があります。

ヒョウモントカゲモドキが短時間でも紫外線を浴びられていないのであれば、ビタミンD3を体内で合成出来ておらず、不足している可能性があります。

まとめ

くる病はヒョウモントカゲモドキが成長期、繁殖期になりやすい骨の病です。

骨の変形まで進行すると治療で元に戻すことは難しく、骨が変形したままで過ごさなければならなくなります。

ヒョウモントカゲモドキにそんな生活をさせないためにも、早い段階で気付いて、診断や、治療をする必要があります。

もしヒョウモントカゲモドキにくる病の症状が疑われるのであれば、獣医師の診察を受け、適切な治療を受けた方が良いでしょう。