みかん先生のレオパ講座
レオパ

ヒョウモントカゲモドキの霧吹きの必要性【飼育の疑問】

こんにちはfhsnsqzです。

今回はヒョウモントカゲモドキを飼育するうえで、なぜ霧吹きをする必要があるのかという事について解説していきたいと思います。

霧吹きをする理由

ヒョウモントカゲモドキを飼育するうえで霧吹きをする理由は以下の通りになります。

  1. ケージ内の湿度管理
  2. 脱皮を円滑化
  3. ヒョウモントカゲモドキの吸水場所の確保
  4. 床材に使用している土・砂が舞うのを防止する

下記では各項目について細かく説明していきたいと思います。

ケージ内の湿度管理

ヒョウモントカゲモドキは脱皮や生活するためにある程度の湿度を必要とし、適切な湿度は50%~60%程と言われております。

日本の年間平均湿度

グラフを確認して分かる通り、日本の平均湿度は全体的に高く、乾燥しやすい12月~2月の時期でも東京で50%前後の湿度があり、ヒョウモントカゲモドキが生活しやすい湿度環境になっています。

しかし家電など、湿度に影響するものを稼働させていると話は変わります。

  • 夏に稼働させるエアコンの冷房や除湿機
  • 冬場のストーブ、エアコン、ヒーターなどの暖房器具
  • レオパ用のパネルヒーター・上部ヒーター

これらはほとんどの物が室内を乾燥させるため、それにより飼育容器内が乾燥してしまう事があります。

容器内が乾燥しているとレオパにとって様々な影響があるため、霧吹きを行い、床材に水分を与える事で、一日を通して湿度を保つようにしたほうが良いでしょう。

脱皮を円滑に行えるように

ヒョウモントカゲモドキが定期的に脱皮を行います。

脱皮の皮の状態は湿度に影響されて乾燥、湿潤します。

レオパにとって脱皮の殻は湿度を高めて潤っている状態の方が良いです。

乾燥していると

  • 脱皮殻が硬く、伸びにくくなる
  • 脱皮殻が千切れやすくなる

と言った状態になってしまうからです。

こうなるとヒョウモントカゲモドキは自分で脱皮を行うのが困難になり、途中で断念してしまって飼い主が補助する必要があったり、脱皮をやりきっているように見えてもも手足の先に脱皮殻が少し残った状態(脱皮不全)になる可能性が高くなってしまいます。

脱皮を途中で断念した状態

もし、脱皮不全になるとその残った皮の一部が身体を締め付けてしまい、血流を止めてしまうことで、手足先が壊死してしまうこともあるので、そう言った事を避けるためにも、霧吹きを行い湿度を保つ必要があります。

ヒョウモントカゲモドキの吸水場所を作る

ヒョウモントカゲモドキの吸水場所というと、水皿を用意してあるから良いんじゃないの?と思う方を見えるかもしれません。

しかし、個体によっては、水が流れて居なかったり、水溜りを認識出来ない個体が一定数存在します。

現在飼育されている子が水皿から吸水している姿を確認しているのであれば、問題ありません。

そうでなければ水皿を用意してあっても飲んでいない可能性があります。

なのでケージ側面に霧吹きを行い、水滴を作ってあげましょう。

野生下のレオパは主に岩や植物に付着した朝露夜露を舐めて水分補給を行います。

野生環境に似た環境を作る事で、水分を認識でき、吸水を行いやすくなります。

ヒョウモントカゲモドキが壁から給水する姿

床材が空中に舞わないようにするため

レオパの飼育容器に使用する床材として、砂やソイルと言ったものがあります。それらは乾燥している状態だと粉塵などが空中に舞ってしまいます。ペットシーツ・キッチンペーパーなどはその心配がありません。

空中を舞っている粉塵などに微生物が混じっていた場合、呼吸をした際に鼻に入ったり、目に入る事で炎症等の症状を起こす場合があるため、湿度を保ち、粉塵が舞いにくい環境を作る必要があります。

形状のある土(ソイル系)でもレオパが掘ったり、使用期間が長くなると形状が崩れ粉塵が作成されるため注意が必要でしょう。

赤玉土・ジオソイル・デザートソイル
ある程度使用すると形状が崩れ、粉が出てしまう

霧吹きの注意点

霧吹きを行う際の注意点としてまず挙げられるのが、ヒョウモントカゲモドキの生体に直接吹きかけない事です。性格によって、気にしない子も居ますが臆病な子に吹きかけるとストレスとなります。

次に霧吹きを行う場所です。床材に霧吹きを吹きかける場合もありますが、基本的にはケージの側面の壁に吹きかけるのが良いでしょう。

側面に吹きかける事で効率的に全体の湿度をあげられる事と、水滴を作って吸水場所を作るという目的が達成出来るためです。

湿度計の様子を見ながら数回霧吹きを行い、目標の湿度付近になったら霧吹きをやめます。湿度計に測定されるまでにタイムラグがあるため、次の霧吹きを行うまでに少し時間を空けて行うのが良いでしょう。

あまり頻繁に出来ないからと、一回で高湿度の状態まで一気にあげてしまうと、雑菌の増殖やカビの発生を促してしまうため、50%~70%前後まで上がる量の霧吹きを行うと良いでしょう。

また霧吹きはミスト状の細かい粒子で行える商品の方がレオパにかかった際のストレスは少ないため、使用するならそういった商品の方が良いでしょう。

これらは爬虫類用として売られているためオススメです。
私はゼータースプレーを愛用しています。

また汎用型のミストスプレーも安値であるため、こちらもオススメです。

霧吹きの頻度

霧吹きの頻度は通常時は一日1回~2回で問題ありません。

通常であればヒョウモントカゲモドキもそこまで環境にうるさい生物ではないため、一時的にケージ内が乾燥状態にあったとしても、健康状態に関わると言った事はほぼありません。

しかし、明らかに体力が落ち、体調が優れない状態のレオパや、身体が白くなって脱皮の前兆があるような場合は湿度の状態を確認しながら霧吹きの回数を増やして湿度を維持するようにしてあげてください。

上でも説明しましたが、円滑な脱皮を行うためには十分な湿度が必要なためです。

まとめ

霧吹きはヒョウモントカゲモドキの飼育ゲージの湿度を維持する事が出来ます。

湿度を適切に保つことで

  1. 脱皮を円滑に行えるようにする
  2. ヒョウモントカゲモドキの吸水場所を作る
  3. 床材に使用している土が空中に舞わないようにする

と言った利点が生まれるため、レオパのために霧吹きは行う方が良いです。

時間が無いときでも最低一日一回は霧吹きを行うようにしてあげてください。

以上です。この記事が皆様の参考になれば幸いです。