こんにちはfhsnsqzです。
前回レビューしたヒーティングトップを使用して、2ヶ月が経過しました。
初回にレビューした時よりも、より詳細に説明できると思うので、よければ最後までよろしくおねがいします。
【おさらい】ヒーティングトップの基本性能
ヒーティングトップS:上部ヒーター
消費電力:16W
サイズ:155x100x28mm
温度 | 温度上昇値 | |
環境温度 | 20度 | ー |
ヒーティングトップから下5cm | 28.2度 | 8.2度 |
ヒーティングトップから下10cm | 25.0度 | 5.0度 |
ヒーティングトップから下20cm | 23.5度 | 3.5度 |
GEXの公式サイトより引用したヒーティングトップの基礎スペックです。
下記は対抗商品となる同じく上部ヒーターとして使用する暖突のスペックになります。
暖突S 輻射(ふくしゃ)型遠赤外線上部ヒーター
消費電力:13W
サイズ:191x141x21mm
温度 | 温度上昇値 | |
環境温度 | 21.6度 | ー |
暖突から下10cm | 30.3度 | 8.7度 |
暖突から下20cm | 26.7度 | 5.1度 |
暖突から下27cm | 25.5度 | 3.9度 |
スペックは一見すると同じ20cm下で上昇値がヒーティングトップが3.5℃に対して、暖突が5.1℃とスペック上は暖突の方が暖かくする事ができるように見えます。しかし、環境温度や、検証にしようしたゲージ水槽が違う事を考えると性能に差があるのかは疑問です。
暖突には輻射型遠赤外線上部ヒーターとしっかりヒーターの種類が明記されているもの、ヒーティングトップにはそういった表記がなく、上部ヒーターとしか記載されていないので、正確には分かりません。セラミックヒーターの一種なのでしょうか?
ヒーティングトップの大きさ
ヒーティングトップの外箱の大きさです。
比較対象として暖突Sの外箱、NitendoSwitchを配置しています。
暖突と比べると少しコンパクトな外箱だと思います。
続いては中身です。こちらは前回の画像を使用しています。
使用時の金網装着時の画像です。
網目によって、更に大きさの違いが分かりやすくなりました。同じSサイズの商品ですが、明らかにヒーティングトップの方が小さいです。
ちなみにレプタイルボックスの天板と比較するとこんな感じです。
使用している金網
ヒーティングトップのレビューポイント【臭い】
ヒーティングトップを初回起動させると、数分後には使用している部屋に異臭が充満します。とても強いケミカル臭で、定期的に換気をしないと人によっては体調を崩す人がいるかもしれません。
このケミカル臭は例えるのが難しいですが、安物のノンフライヤーや、その他調理系のヒーターを稼働させる商品で嗅いだことのある薬品臭がします。
多くの家族等が使用する部屋や滞在時間が長い部屋で初回から使用するのは辞めた方が良いかもしれません。
@使用者によっては臭いがしないとレビューもあるので、ロットによる違いや生産して間もない商品にこの臭いが残っている可能性があります。
私の使用しているヒーティングトップの場合は一週間程で、入室時に薄く臭いを感じ取れる程度までに薄れ、使用3週間で全く臭いがしない程度までになりました。
もし、稼働時に異臭がした場合が正常ですので、気になる場合は換気の利く部屋で1週間ほど稼働させた方が良いと思います。
ヒーティングトップのレビューポイント② 【本体の熱】
ヒーティングトップは暖突と比較すると、本体がかなりの熱を持ちます。
本体には火傷防止のためにヒーター部に樹脂カバーが付いていますが、カバーの樹脂がかなり熱を持っています。そしてカバーの間隔も結構空いているので、ヒーター部に指を差し込もうと思えば簡単に入れる事が可能です。
稼働中に移動させようとした際にカバー内部に指が入り火傷するリスクもありますし、人間の指が簡単に入るため、レオパはもっと簡単にヒーター部に触る事が出来ると思います。なので、ゲージ内部に設置する際は必ずレオパが届かない位置に設置する必要があると思います。
暖突との性能比較
比較環境
容器 | レプタイルボックス |
シェルター | 左SUDO製シェルター 右SHELTER製シェルター |
床材 | GEX デザートソイル |
温度計 | ビバリア ツインメーターNEO |
パネルヒーター | GEX レプタイルヒート |
シェルターが違いますが、温度に影響が無いと判断し、この状態で比較します。
環境(室温)は17~19℃
ヒーターを外した際のゲージ内(天井部付近)の温度は19~20℃でした。
両上部ヒーターを天井部に置いて測定しました。
…1時間程経過した際の温度はこちらでした。
画像が相変わらず見にくくてすみません。うまく撮る事ができずぼやけてしまっています。。。
右のヒーティングトップ使用ゲージが23℃で
左の暖突使用ゲージが25℃でした。
やはり前回の検証と同様暖突の方が2℃程高くなる結果となりました。
前回の検証
しかし前回の比較時に
①暖突が天井部を抜けてゲージ内まで暖める性能が高い
②暖突が大きいため、熱が逃げにくくなっている
と言う考察をしているため、それを検証してみようと思います。
検証② 天井の無いゲージ
環境は変えず、両方の天井パネルをヒーター部のみ開いた状態で検証を行います。
左のゲージの住居者は暴れん坊でゲージを開いていると脱走してしまうため、シェルター毎避難しています。
※生体が中に居る状態でゲージを開けっ放しにするのは絶対にやめましょう
・・・30分後
左がヒーティングトップ25℃(+2℃)
右が暖突25℃(±0℃)
暖突は温度に変化が無く、ヒーティングトップが暖突に温度の上昇値で追いつきました。
この結果によりヒーティングトップは天井等の小さな障壁で熱を遮られ、暖突は小さな障壁なら熱を奥まで届かせる事が可能であると言う事がわかりました。これは暖突が赤外線ヒーターだからでしょうか。
これ以降は放置しても温度は変わらなかったため
①暖突とヒーティングトップの温度上昇は同程度の性能
②ヒーティングトップと比べると暖突の方が物を通過して温度を届ける力がある。
なので天井部がプラスチックなのか、金網なのかによって使い分けると良いかと思います。
これだけ見ると暖突の方が良いのか?
ここまでの性能を見ると暖突の方が良さそうに見えますが、暖突にも一つ欠点があります。
暖突利用者なら理解出来るかと思いますが、暖突は稼働させているとゲージ内がすぐに乾燥してしまう問題があるのです。
ヒーティングトップは暖突と比べるとゲージ内を乾燥させにくいと言う利点があります。
検証③ ゲージ内の湿度変化
比較環境はこれまでと変わらず。
開始前に霧吹きを行いどちらも湿度計が60%前後になるように調整してスタートしました。
ちなみに室内の湿度は加湿器の湿度計で50%前後になっています。
そしてこちらが3時間程経過したゲージ内の湿度です
左のヒーティングトップは湿度45%
右の暖突は湿度35%
3時間で10%近くも湿度に差が出ました。
定期的に霧吹き等が行えない場合や、特に乾燥しやすい冬場はヒーティングトップの方が乾燥と言う面では使いやすいかもしれません。
検証④ 温室下での性能比較12月20日更新
スタイロフォームにて温室を製作したためその中で温度がどのように変化するのかを確認してみました。
計測前室温は20度でしたが、暖房を切って測定しました。
測定後↓
室温は14度
左のヒーティングトップ使用ゲージは30度
右の暖突使用ゲージは28度でした。
初めてヒーティングトップが暖突に勝利しました。やはり温室下では基本の暖かさが勝っているヒーティングトップの方が優秀なようです。
しかし、暖突には内部に温度調整用のサーモスタットがついている事を考えると、サーモスタット機能が働いて、温度が調整された可能性があります。
(ヒーティングトップにはサーモスタット機能がありません)
検証結果から考えると、非温室下では暖突が良く、温室下での使用はヒーティングトップの方が良いかもしれませんね。
まとめ
前回に引き続きヒーティングトップと暖突の比較を行いました。
今回の結論として
- ヒーティングトップは初回稼働時にケミカル臭がする可能性がある
- ケミカル臭も稼働を継続させると3週間ほどで消える
- 暖突とヒーティングトップの暖める性能は同程度
- 非温室下では暖突の性能が↑ 温室下ではヒーティングトップの性能が↑
- 暖突はプラスチックを通過して温度を届ける力が強い
- ヒーティングトップの利点は暖突よりもゲージ内を乾燥させない
①温室を使わずに飼育している方
②レオパがヒーターに触れるリスクのあるゲージ内に設置する場合
③天井がレプタイルボックスなどのアクリル天井の上に設置する場合
以上に当てはまる方は暖突がオススメ!
(当ブログで紹介しているのはSサイズです)
①温室を使って飼育されている方
②レオパがヒーターに触れる事が無い場所に設置する場合
③天井がグラステラリウムのように金網になっている場所に設置する場合
④乾燥する事が気になる場合
以上に当てはまる方はヒーティングトップを使用すると良いと思います!
(当ブログで紹介しているのはSサイズです)