寒い時期も終わり、少しずつ暖かくなってきました。
皆様の飼育しているヒョウモントカゲモドキの飼育ケース内の温度も少しずつ高くなってきているのではないでしょうか?
そこで気になるのが暖かい時期のパネルヒーターの必要性です。今回は暖かくなる春以降のレオパの飼育に、パネルヒーターは必要あるのか、という事について記述していきたいと思います。
結論
春以降でも基本的にはパネルヒーターを作動しておく事をオススメしています。
その理由は飼育容器の中で温度勾配を作るためです。
温度勾配とは…
温度勾配(おんどこうばい、英: temperature gradient)とは、任意の2地点間における、温度の変化率・変化量のこと。気象学においては、鉛直方向の温度勾配である気温減率と区別して、特に水平方向に離れた2地点間での気温の変化率・変化量を指す。気温勾配とも言う。
Wikipediaより引用
つまりウェットシェルター内部を低温域、パネルヒーター上を高温域としてケージ内に温度勾配ができます。
レオパを含め爬虫類は変温動物であり、周りの環境温度を借りて自分の体温を調整しています。
もしパネルヒーターで高温域が作られていなければ身体を温める事が出来なくなります。身体を温められない=代謝を上げることができないため、消化不良や内臓の機能低下により、体調不良に陥ってしまう可能性が出てくるため、パネルヒーターを付けてあげた方が良いでしょう。
春は日中は暖かくても、夜間はまだまだ冷える事が多く、気温が10℃~15℃前後になる事が多いです。
夜間でも十分に温かい7~8月はパネルヒーターを消すかつけるか考えなければいけない時期に入ってきます。
夏以降のレオパの飼育の場合
下記レオパの生息域のひとつであるパキスタンのカラチと日本の首都、東京での平均気温のグラフです。
比較すると分かりますが、カラチではほぼ年間を通して、暖かく、日本の夏のような気温がほぼ一年中続いています。
なので、日本の夏の時期はパネルヒーターはあってもなくても昼夜、十分な気温が確保できているということになります。
こちらの記事でも紹介しているように、レオパの飼育適温は24度~33度程度であると言われています。
ケージ温度計で33度以上が計測されているのであれば、パネルヒーター上はもっと高温である可能性が高く。その場合はパネルヒーターが無くても、水を入れてあるウェットシェルター内部とウェットシェルター外部で十分な温度勾配が作られているため、パネルヒーターを停止しても問題ありません。
気温以外の影響も考える必要性
しかし問題となるのは住宅環境です。
立地や住宅の断熱性や通気性、室内の家電の稼働数によって、室内の気温は大きく変わってきます。
しかし住宅設備などの違いから飼育している室温が高くなり、それによって飼育ケージが33度を超える日が続くようなら注意が必要でしょう。
ペットを飼育している室温を確認する方法の一つとして温度の記録ができる温度計の導入をオススメしています。
普通の温度計と比べ少し値段は高くなりますが、スマートフォンのアプリと連携することで、設置場所の一日の温度、湿度を記録してくれるため、室温の推移を把握するのにすごく便利です。
室温を把握することで、自分はどう対策すればよいのか、考えやすいです。
細かい調整を可能とするために
ここまでの話をまとめると
①ケージに設置した温度計が24~33度に収まっている場合はパネルヒーターの使用を継続する
②温度計が33度を超える場合はパネルヒーターを停止させる
というのが基本的に良いでしょう。
しかし、ケージ内温度は気温や室温やパネルヒーターの性能に左右され、一定ではありません。
その日の環境に合わせ、パネルヒーターをON.OFFにすると言うのは手間がかかります。
その手間を解消するためにサーモスタットを導入する事をオススメします。
サーモスタットとは
サーモスタットは温度管理のための飼育器具の一つです。
サーモスタットで設定した温度に到達すると、繋げられた保温器具の動作を一時的に停止し、設定温度以上に温めてしまう事を防止してくれます。
GEXのイージーグローサーモはシンプルで最低限の機能を有したサーモスタットです。
値段も安く導入しやすいためオススメです。
こちらのサーモスタットは温度管理のサーモスタット機能以外にも、時間帯に合わせてパネルヒーターをON,OFFするタイマーサーモ機能、液晶パネルが搭載されており、温度計としての役割もできますが、少し値段が高いです。
こちらのサーモスタットは紫外線ランプやスポットランプの管理が必要になる昼行性のトカゲの飼育に使用されることが多く、パネルヒーターのみ使用しているヒョウモントカゲモドキの飼育にはあまり必要ないでしょう。
その他の対策
またその他の過剰な温度上昇を防ぐ方法として、パネルヒーターの変更すると言った方法があります。
例えばGEXのレプタイルヒート
こちらの商品は正面温度が45度±5度で温めてくれるため、冬には高い保温性能を示す一方で、春夏と暖かくなってくると性能の高さからケージ内を過剰に温めてしまう場合があります。
ですので夏用にピタリ適温プラスに変更すると良いでしょう。
こちらは表面温度42度±5度でレプタイルヒートと比べると冬用には保温性能が不足しますが、外気温を感知して、自動で温度を調整してくれるので、春夏秋の使用にはオススメです。
また手動で温度調整が出来るダイヤル式パネルヒーターを導入するのも良いでしょう。
マルチパネルヒーターは温度調整用のダイヤルが搭載されており、25度~45度の範囲で自分の環境に合わせて調整する事ができます。他の同サイズのパネルヒーターと比べて割高にはなりますが、通年使用することが出来るためオススメです。
パネルヒーターの詳細は↓記事の記事でも紹介しています。
まとめ
今回は春夏期にもパネルヒーターを使う方が良いのか?について記事にしました。
まとめとしては
- ケージに設置した温度計が24~33度に収まっている場合はパネルヒーターの使用を継続する
- 温度計が33度を超える場合はパネルヒーターを停止させる
- 温度管理の方法としてはサーモスタットを使用する
- パネルヒーターの変更で調整するのも良い
以上です。この記事が皆様の参考になれば幸いです!